ゆる〜りさんの近畿の高校野球観戦記

大阪桐蔭と報徳学園を中心に観戦。ときどき観戦後グルメ情報

履正社対福知山成美(秋季近畿大会準々決勝)

 皆さん、こんにちは。

 日曜日の第1試合を観戦しました。

 ほっともっとフィールド神戸の第1試合は風が舞っており、フライが上がると野手泣かせの風が吹いてます。

 この試合は、大阪1位対京都1位の対戦で勝ったチームがセンバツ出場を確定させる1戦となります。

 履正社は1回戦、和歌山の南部をコールドで破っています。井上の満塁ホームラン、池田の3ランホームラン等で圧勝でした。

 一方で、福知山成美はエース右腕小橋が終盤の追い上げをなんとか1点差で踏ん張り神戸国際との接戦を制して勝ち上がってきました。

 試合の見所は、福知山成美の小橋が全国でも指折りの強力打線をどのように抑えるか。履正社の左腕清水も大阪大会よりも状態が上がってきており、攻略が難しい投手なので、履正社打線を2点以下に抑えて相手の焦りを突いていきたい所。

 

 スタメンです

 

福知山成美   履正社

⑤佐藤     ⑧桃谷

⑦人知(1)      ④池田(1)

⑥東原     ⑤小深田(1)

②原      ⑨井上

③井戸(1)      ③西川

④岡田     ②野口

①小橋     ⑦大西(1)

⑧坂      ⑥野上

⑨神内     ①清水

 

 履正社の左腕清水は身長176㎝、体重73㎏。1回戦ではMAX145キロを計測したストレートに、120キロ前後のスライダー、カーブ、時にチェンジアップを投げ分けてくる。特に低めに鋭く落ちるスライダーはキレがある。

 1回表 福知山成美の攻撃

 先頭佐藤は2球目のストレートに詰まって2塁ゴロ。続く人知は138キロのストレートに空振三振。3番東原は清水の2球目のストレートに負けず弾き返しレフト前ヒット。4番右打者の原は清水の139キロのクロスファイアに手が出ず見逃し三振。

 清水は2奪三振の素晴らしい立ち上がり。

 

 福知山成美の右腕小橋は身長171㎝、体重70㎏。MAX130キロのストレートと115キロ前後のスライダーをコーナーいっぱいに投げ分けてくるコントロールが良い投手。

 1回裏 履正社の攻撃

 先頭の桃谷が3球目の内角ストレートを詰まりながらもセンター前ヒット。続く今日2番に抜擢の池田がきっちり送り、1死2塁のチャンス。3番小深田は追い込まれてから粘るも9球目の内角ストレートに詰まりショートフライ。4番井上は外角ストレートを空振三振。

 小橋投手ナイスピッチング! 内と外を丁寧に投げ分けて甘い球が1球も無かった。

 

 2回表 福知山成美の攻撃

 先頭の5番左の井戸は外角低めに落ちるスライダーに空振三振。続く右の岡田は138キロの外角ストレートに空振三振。続く小橋は2球目のストレートを1塁ゴロ。

 2回で4奪三振。 今日の清水投手はこの秋1番調子ええなあ。ストレートはベース上で勢いがあるし、スライダーの切れとコントロールが良い。

 

 2回裏 履正社の攻撃

 1死後、野口がセンターへポテンヒット。続く右の大西は124キロの内角ストレートに空振三振。続く野上が死球で出て2死1,2塁のチャンス。しかし続く左の清水は外角のボールからストライクに入ってきたスライダーに手が出ず見逃し三振。

 小橋投手はピッチングが上手いしコントロールが抜群やな。キャッチャー原もナイスリード

 

 3回表 福知山成美の攻撃

 何とか先制点が欲しい所。

 2死から1番佐藤がストレートに詰まりながらセカンド後方に2ベースヒット。しかし左の人知は外角低めに鋭く落ちるスライダーに空振三振。

 

 3回裏 履正社の攻撃

 先頭桃谷が高く打ち上げた打球が流されてセカンドがエラーで2塁へ出塁。池田が初球をきっちり送り1死3塁のチャンス。ここで小深田が3球目のストレートを捉えてレフトへのタイムリー2ベースで先制。続くピンチを小橋投手は何とかしのぐ。

 

 4回表 福知山成美の攻撃

 3番東原からの好打順だが三者凡退。

 

 4回裏 履正社の攻撃

 先頭の野口がレフト前ヒット。続く大西は初球をきっちり送り、1死2塁のチャンスで野上がライト前ヒットで1,3塁にチャンスを広げる。続く清水が初球をスクイズ

しかし、キャッチャーフライ。スクイズ失敗!

しかし続く桃谷が3球目のスライダーをライト前タイムリーヒット! 2-0

 

 5回表 福知山成美の攻撃

 この回も清水投手のストレートの勢いに押されて三者凡退。

 

 5回裏 履正社の攻撃

 3番小深田から始まる好打順。小深田は2球目のスライダーをライト前ヒット。続く井上はセンターフライ。続く西川はあわやホームランか⁉という大きな当たりを打つも、内外を上手く攻められ2塁ゴロダブルプレー

 

 5回終了で履正社2-0福知山成美

 ここまで、小橋投手は7安打で2点取られたものの相手にビッグイニングは作らせず、しぶといピッチングで頑張っている。

 一方で清水投手は7奪三振で2安打に抑える完ぺきなピッチング。

 福知山成美は何とかこの点差でしのぎながら、清水投手を揺さぶって次の1点を先に取りたい所。

 

 6回表 福知山成美の攻撃

 9番神内から始まるも、ストレートに押され三者凡退。

 

 6回裏 履正社の攻撃

 先頭の野口が4球目のストレートをレフト前ヒット。続く大西が送って1死2塁のチャンスで、8番野上が2球目のストレートをセンターへタイムリー2ベース! 3-0

 後続は三振とショートフライで凡退。

 

 福知山成美にとってこの1点は重たいなあ。

 

 7回表 福知山成美の攻撃

 1死後から4番原が追い込まれたがスライダーを上手く打ってセンターへ2ベース!3回以来のスコアリングポジションにランナーが出た。

 しかし5番井戸は清水の高めのストレートを振らされて空振三振。続く岡田もストレートに押されて2塁ゴロでチャンスを逸す。

 

 7回裏 履正社の攻撃

 こうなると、完全に履正社のペース。

 1死後、3番小深田が4球目のストレートをライト線へ2ベース!1死2塁のチャンスで続く井上はフルカウントまで粘るもレフトフライ。しかし続く西川が初球のストレートをセンター前ヒット。2死1,3塁で今日3安打の野口が追い込まれた後の低めのスライダーを上手く拾ってレフト前タイムリーヒット! 4-0

 

  8回表 福知山成美の攻撃

 7番小橋からだが、7球で三者凡退。

 

 8回裏 履正社の攻撃

 先頭の野上が追い込まれてからのスライダーを引っ張ってレフト線へ2ベース!

続く清水が初球を送って1死3塁のチャンスで1番桃谷が5球目のスライダーをセンターへ犠牲フライ。 5-0

 

  9回表 福知山成美の攻撃

 1死から人知が空振三振するが振り逃げで出塁。続く東原は初球の高めのストレートに押されてセカンドフライ。続く原はフルカウントまで粘るも6球目のストレートに空振三振で万事休す。

 

福知山成美  R  H E

000000000  0  3  1

00110111×  5  14 0

履正社

 

 履正社は完勝でしたね。

 今日のMVPは清水投手。散発3安打の無四球完封。毎回の12奪三振

 素晴らしいピッチングでした!最後までストレートのスピードも落ちず、コントロールも素晴らしく、3ボールまでいったのは2回だけで、3塁を踏ませない完ぺきな投球でしたね。

 大阪大会の時は、良いピッチングしてても急に連続四球出したり、自滅して1イニングで複数失点する事が多かったのですが、前の試合から安定感が出てきましたね。

 打線も今日の試合はスクイズ失敗1つありましたが、送りバントを5つしっかり決めて打線の流れを作りました。前の試合では送りバント失敗が目立ったので1週間でしっかり改善してきましたね。

  1番桃谷が2安打2打点。3番小深田が3安打1打点。6番野口が4安打1打点。8番野上が3安打1打点。

 打線も繋がりが良くなってきて、長打、小技を織り交ぜた攻撃ができるようになってきており、投・攻・守のレベルの高さは近畿NO.1ではないでしょうか。1昨年の神宮大会を制し、昨年の選抜準優勝したチームの雰囲気になってきたように思います。

 

 一方で破れた福知山成美ですが、相手が悪かったという印象です。

 小橋投手と原捕手のバッテリーは1球1球考えて上手く攻めていたと思います。課題は球速を上げること、落ちる変化球の取得でしょうか。履正社の打者のスイングの速さ、打球のスピードは全国屈指なので、ストレートは140キロ前後の球速と切れの良いフォークボールを身につけて、それをコントロール良く投げる力がないと抑えることができないかな。まあ秋のこの時期でそんな投手はまずいないですわ。夏に向けて小橋投手ガンバレ!

 福知山成美打線は完膚なきまでやられましたね。京都大会を観戦しましたが、ピッチャーの球速が130~135キロまでが多く、140キロを超えるピッチャーとの対戦が無い為、速いストレートに全く対応できてませんでした。

 夏に向けてスイングスピードを更に上げて、速いストレートに強い打線を作る事ができれば、来夏には甲子園で活躍してるかもという期待は抱かせるチームでした。

 

 次の履正社龍谷大平安との準決勝です。

 2014年のセンバツ勝戦と同じカードです。楽しみな一戦ですね。